数学的思考トレーニング (文:そら天陽)
- 京都生涯学習カレッジ
- 6月22日
- 読了時間: 2分
(2025年4月21日配信ハッピーメール)

数学的思考トレーニング
題名だけ見ると数学の問いを解くためのトレーニングの本と思われたかもしれません(私は最初そう思ってました)が、正解を求めるものではありませんでした。
この本によると、数学的思考とは、世の中の問いに対して定義を作るところから始まります。
それは仮説とも言えるのかもしれません。
三角形とは?
という問いに対して私は、3つの角を持つ3つの線で構成されたもの、と定義しました。
しかし三角形の現在認知されている一般的な定義は「同一線上にない3点と、それらを結ぶ3つの線分から成る多角形」であり、意外にも三つの角は含まれないのです。
確かに三角形の面積を求めるための公式は「底辺×高さ÷2」であり、角度の数値は使われません。
この三角形の定義に至るまでに、三角形とは?の問いに対して、古の人々が試行錯誤をしながら考え抜いたであろうことは想像ができます。
そして、新たなことが発見された時、この定義も覆される可能性もあるのかもしれません。
人それぞれの問いについて、正しく分析して三角形の定義の様に明確に言語化するためのトレーニング方法がこの本には書かれています。
もし生成AIにトランプ大統領とは?と問いかければ、あっという間に色んな答えを提示してくれますが、そこにおそらく正解はありません。
やはり問いに対する定義は、人それぞれが自身の力で定義し、伝えていくことでしか残らないのではないか、この本を読んでそう感じました。
そら天陽
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