🦝 淡路島 洲本市・狸伝説 (文:佳津江)
- 京都生涯学習カレッジ
- 7月2日
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(2025年4月11日配信ハッピーメール)

先日生まれ故郷である兵庫県・淡路島の中心に位置する洲本城に桜を観賞してきました。 美しい海と山に囲まれた歴史と自然あふれる淡路島。 そんな洲本には昔から語り継がれる「狸(たぬき)」の不思議な伝説が残っていますのでご紹介致します。 洲本には団三郎狸を含む「八匹の狸」がそれぞれ名前を持ち伝説の中に登場します。 個性豊かな狸達はまるで昔話の主人公達の様です🦝 ➀団三郎狸(だんざぶろうだぬき)八狸の総大将。変化の術が得意で、正義感も強く、人々を助ける存在。 ②福助狸(ふくすけだぬき)福をもたらす狸。商売繁盛や家内安全のご利益があるとされ、縁起物として信仰されている狸。 ③与一狸(よいちだぬき)弓の名手。源平合戦の「那須与一」に化けていたという伝説もあり、勇敢で武士の様な狸。 ④お福狸(おふくだぬき)女性の姿に化ける事が得意。美しい女性に化けて人をだましたが、悪意はなく人情深い狸。 ⑤源八狸(げんぱちだぬき)武士狸の一匹。主君に忠誠を尽くし、戦場でも戦った狸。 ⑥初之丞狸(はつのじょうだぬき)まだ若い修行中の狸。失敗も多いが人間味があり、愛されキャラとして登場する狸。 ⑦お竹狸(おたけだぬき)母狸。子狸を守るために命をかけて戦ったという母性愛の象徴的存在。 ⑧大八狸(だいはちだぬき)体が大きく力持ち。力自慢だが気は優しく、村人の手助けをしたという狸。 洲本の狸伝説の中でもひときわ有名なのが、「団三郎狸」。 この狸は淡路島に住む狸たちの総大将で、変化(へんげ)の術を使いこなすことで知られていました。 かつてお城に現れた狸が時には人に化けていたずらをしたり、逆に困っている人を助けたりと人々を驚かせましたが、心ある僧侶の教えによって改心し、後には人々の守り神のような存在になったと言われています。今回久しぶりにこの地を訪れ、洲本八狸に込められた物語はただの昔話ではなくて、人としてどう生きるかを優しく教えてくれているように感じました。 ➀の団三郎狸の正義感は、「強くあっても、人に優しく」と教えてくれている。 ④のお福狸の思いやりは、人に福を分け与える生き方の大切さを。 ⑥の初之丞狸の未熟さと成長には、「失敗しても、まっすぐ進む」姿。 ⑧のお竹狸の母性愛は、「誰かを守る強さと優しさ」を。昔の人たちは、狸という身近で親しみやすい存在に人の理想像や教訓を重ねて伝えてこられていたのですね!! ★「誰かのために」「正直に」「自分らしく」 ★現代にも通じる生き方のヒントがたっぷり詰まっていてじんわり心に沁みました🍃 佳津江 |
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