魂が繋がった童謡『茶摘み』(文:太田仁子)
- 京都生涯学習カレッジ
- 5月27日
- 読了時間: 2分
(2025年5月15日配信ハッピーメール)

先日のゴールデンウィークは実家の法事のため帰省しました。
親戚や姉妹家族が集まり、久しぶりに顔を合わせにぎやかでした。祖父が亡くなって25回忌、祖母が亡くなって17回忌を同時に執り行いました。法事の度にお世話になっているお寺の住職さんは、妹の小、中学の仲の良い同級生です。お父様の後を継がれ、その成長というか貫禄を感じました。妹の旦那は、お経を唱える声が本殿中に拡がり素晴らしいと感心しており、整った塔婆の文字も直筆で、妹も私たちも何だか嬉しいような有り難いことでした。このあと、塔婆をお墓の裏に立て、供養するため、妹夫婦の車に数分乗っていったのですが、8歳の姪っ子が鼻歌を歌い出しました。「茶摘み」という童謡で、私もつい一緒に歌ってみました。
私「夏も近づく 八十八夜♪ 野にも 山にも 若葉がしげる♪ あれに見えるは 茶摘みじゃないか♪ 茜襷にスゲの傘♪」 姪っ子「おばちゃん、この歌知ってるの?」 私「知ってるよ 八十八夜の歌だよねえ。学校で習ったの?」 姪っ子「うん!」
このあと 車から見える山々の緑とその中で映える躑躅と、川の流れを見ながら、到着するまで合唱していたのですが、茶畑はなくても、歌詞が情景を脳裏にうかべ、懐かしい気持ちで過ごすことができました。そういえば、亡くなった祖父が、よく複合ハーモニカでこの曲を吹いていたことや、祖母も鼻歌を歌っていたなあと思い出していました。車の中に塔婆をのせていたせいでしょうか?声は聞こえずとも皆で合唱していたのかもしれません。
「茶摘み」という童謡によって、今の季節を感じとり、鼻歌を歌った姪っ子と、たましいの祖父母が繋がったような気持ちになり、何だか、嬉しいような貴重な時間を過ごすことができました。 合掌 太田仁子 |
Comments