魂が震えた浪曲 (文:三木文佑)
- 京都生涯学習カレッジ
- 6月7日
- 読了時間: 2分
(2025年5月6日配信ハッピーメール)

おはようございます!
現代は、外側の成果や評価ばかりが目立ちやすい時代ですが、私たちの魂は、もっと深い「在り方」や「誇り」を求めているのではないでしょうか。
今日は、滋賀にまつわる浪曲を聴いておりますと、魂が震えるた気づきをシェアさせていただきます。
ある子供が、家計を助けるために毎日魚を釣って暮らしていました。ある日、一匹も釣れずにしょんぼりしていたところ、旅姿の渡世人が現れ、三両という大金を名も告げずに手渡して立ち去ります。
子供は家に帰ってその出来事を父親に話します。すると父は怒り、「名も知らぬ人から金を受け取るなど恥知らず。そんな者は我が家には不要」と厳しく言い放ちます。
その父は、施しを受けるような自分の境遇を恥じ、先祖に申し訳が立たぬと、翌朝、静かに切腹したのでした。
この話を聴いたとき、私は「人はここまで誇りを貫けるのか」と胸を打たれました。そして同時に、自分は何を“誇り”として生きているのかを問われた気がしたのです。
誇りとは、他人の評価ではなく、「魂に嘘をつかないこと」。
どれほど外の世界が騒がしくとも、どれだけ報われない日々があっても、自分の内なる真実とつながって生きる人の姿は、美しく、尊い。
この物語は、私たちに「魂の軸」を取り戻すよう、静かに語りかけているのかもしれません。
ふとした物語の中に、魂を揺さぶる真実が宿っていることがあります。
あなたが今、大切にしている「誇り」や「在り方」は、どんなものですか?
忙しさに追われる日常の中でこそ、時折立ち止まり、自分の内なる声に耳を澄ませてみてください。魂探しは自分発見出来ると信じています。
魂探しの旅人 三木文佑
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