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ノーベル賞のニュースに思ったこと

  • 2025年10月20日
  • 読了時間: 2分

(2025年10月20日配信ハッピーメール)



ノーベル賞のニュースに思ったこと

 

2025年のノーベル賞の発表では、生理学・医学賞に大阪大学の坂口志文特任教授が、化学賞に京都大学の北川進特別教授がそれぞれ輝きましたね。

 

日本人二人が選ばれ、日本中が祝賀ムードに沸き立ちました。明るい話題、大歓迎です。

 

「大切にされていることは?」

 

という恒例の報道のインタビューに、坂口氏は

 

「自分が興味を持っていることを大切にすること。

あきらめずに続けること。

相互の信頼と寛容さ。」、

 

北川氏は

「興味と挑戦。基礎をしっかりやることの重要性。

チームプレー:仲間への感謝。」

と答えておられます。

 

坂口氏は免疫システム中の抑制的な調整機構、北川氏は金属と有機分子の立体構造の研究という、当時の免疫学や化学全体の中では脚光を浴びるホットな分野というよりは、あまり注目されていないマイナーな分野の研究を、研究費も少ない中で、それでも自分の興味の赴くままに情熱を注ぎ、仲間達と一緒にあきらめないでコツコツと探求し続けた結果、長い時を経て科学の諸分野の発展や様々な社会的条件や課題の変化、つまり癌の効果的治療法や温室効果ガス問題が人類共通の課題となる中で、重要な意味を持つことになり、それが評価されるに至った。というお二人の研究人生のドラマが、この短いコメントから私には伝わってきました。

 

日本の若者の理科系離れが取りざたされて久しい今日この頃です。それは分かります。コスパ・タイパ重視の現代の若者が理科系に進もうとすると、特に高校では数学や物理と言った、それに習熟しなくても通常の社会生活には直接に影響が出る訳でもなく、しかも充分に理解しようとすると、面白くも楽しくもない(…と思う人が大半であろう)知的な訓練に相当な時間とエネルギーを費やさざるを得ない科目の壁を乗り越えなくてはならないのですから…。

 

それでも、学問としての科学に対する純粋な興味がそれらの壁をもろともしないエネルギーとなって、科学研究を一生の仕事にしたいという夢を持つ奇特な若者が、例え1000人に一人でも、いる日本であってほしいと、ノーベル賞のニュースに接して切に思った次第です。

 

薬学博士の瞑想人

倉谷 究


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