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山下 邦雄画伯からの最後のご挨拶 その1(文:紅 暮葉 )

2025年12月15日
読了時間: 2分

(2025年12月15日配信ハッピーメール)


山下 邦雄画伯からの最後のご挨拶 その1

 

ある日、私のいとこからラインに、「大変、山下先生が亡くなったみたい」と連絡が入りました。

 

県の美術館に飾られた先生の作品の下に『遺作』とあり、黒白リボンが付けられていたからです。

 

山下先生は東京芸大を出られ、日展の特選に選ばれるような素晴らしい日本画家です。でも飾らない気さくなお人柄で、古くは私のいとこから、最近だと小学生の甥っ子まで、親戚が何人も何十年にも渡り、先生が開かれていたつくし会絵画教室にお世話になっていました。

つくし会は、毎週土曜日の午後にご自宅の2階で開かれていました。水彩だけではなく、木工の工作をしたり、油絵を描いたり、時にはお高い日本絵の具で素敵なうちわを作ったり、子供には楽しくてたまらない教室でした。

 

もちろん、うちの娘も3歳から11歳までお世話になりました。旅行から帰って来たばかりでクタクタでも、夕方滑り込みで描かせていただきました。雪が降っても、台風でも病気以外は休むことはありませんでした。

 

先生のご指導は、おおらかで怒ってらっしゃるのを見たことがありません。奥様や補助の先生方もみんなお優しい温かい方ばかりで、子供達はのびのび制作に励んでいました。それでいて、作品をよく観察されていて、子供達の心理状態もよくおわかりでした。

 

我が家では、娘が幼稚園で初めて描いてくれたあまりにもヘンテコな私の顔に衝撃を受け、通わせていただくようになりました。でも、こんな娘も小学生になる頃には毎年のように作品が選ばれて、学校から賞状をいただいて帰るようになりました。不器用な娘でしたが、どうも誰にも出せないような色合いの絵を描くとかで、選ばれていたようです。

 

先生は、年に一回つくし会の作品展を埼玉会館で開催してくださいました。私も甥っ子の作品を見がてら、ご挨拶に伺いたかったのですが、なかなか日程が合わなくて、数年経ち、去年はお教室自体もしばらくお休みすることになってしまったそうです。

 

次回に続きます。お読み下さり、ありがとうございました。

 

紅 暮葉


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