青い壺(文:文 そら 天陽)
2025年11月16日
読了時間: 1分
(2025年11月16日配信ハッピーメール)

絶版になっていた有吉佐和子さんの小説「青い壺」が復刊されベストセラーになっています。 13編からなる連作小説です。
父を継いだ陶芸家が、まぐれか偶然か今までにない自身でも信じられないくらい素晴らしい青磁の壺を焼き上げます。
その青い壺に古色を加えて売ろうとする古美術商の手から運良く逃れ、贈答品になったり盗まれたり、いつの間にか海外へ行ったりしながらも、その青い壺は登場人物に寄り添い続けます。
戦後の色がまだ残る高度成長期の日本が舞台の小説ではありますが、青い壺が見つめる13編の主人公の境遇には身につまされるものがあり、どの年代の方が読まれても13編の登場人物の誰かには重なる部分があると感じられるのではないでしょうか。
渡り歩いた青い壺は、青空市で売りに出されるほど落ちぶれながらも、手にした人々の思いが重なった青色になって里帰りを果たします。
その青色は、小説ですのでどんな青色かは見ることができませんが、物語の登場人物と同様に読む人それぞれの人生に重なった青色として心に残るのではないかと思います。
有吉佐和子さんの書かれる昔の日本語が、とても心地良く綺麗です。
そら天陽 |




















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